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那覇系 |
那覇系士族とは、那覇四町に居付(戸籍)を持つ士族を指す。那覇四町とは西町村・東町村・若狭町村・泉崎町村の四ケ村のことで、首里王府時代のいわゆる「那覇」の呼称であった。那覇四町の居住者に占める士族の割合は高く、1729年で人口8000人弱に対し36%が士族であった(「評定所僉議」)。 那覇系の家譜(氏集十六番・十八〜二十番台)である[※十七番台は久米系]。各番の概要は以下の通りである。 十六番台:氏集番号1982〜2081 計100冊 現時点における残存冊数26冊(写本・編集本を含む) (+★【官江差出候地系図】2760〜2771 計12冊 現時点における残存冊数3冊) 十八番台:氏集番号2217〜2330 計114冊 現時点における残存冊数28冊(写本・編集本を含む) (+★【官江差出候地系図】2772〜2786 計15冊 現時点における残存冊数2冊) (+◆【地系図落冊之扣】2856〜2858 計3冊 現時点における残存冊数0冊) 十九番台:氏集番号2331〜2470 計140冊 現時点における残存冊数35冊(写本・編集本を含む) (+★【官江差出候地系図】2787〜2803 計17冊 現時点における残存冊数2冊) (+◆【地系図落冊之扣】2859 計1冊 現時点における残存冊数0冊) 二十番台:氏集番号2471〜2610 計140冊 現時点における残存冊数37冊(写本・編集本を含む) (+★【官江差出候地系図】2804〜2822 計19冊 現時点における残存冊数6冊) (+◆【地系図落冊之扣】2860〜2865 計6冊 現時点における残存冊数0冊) 従って那覇系家譜は総計494冊の内、残存冊数126冊となり、その残存率は約25%である(※【官江差出候地系図】・【地系図落冊之扣】を除いて計算した)。 那覇系家譜は書式の上では、首里・泊系と全く同類である(※士族四系の内、久米系のみが他の三系と異なる家譜の書式を持っている)。但し17世紀後半以降は、系ごとに特有の職分・職種(昇進コース)が固定化されていったため、那覇系士族の職掌には下記のような特徴が生じた。家譜にはこの点が反映されている。 〔那覇系士族の一般的な職の展開〕 親見世・御船手・砂糖座・仕上世座などの若筆者・筆者を勤める。 ↓ (※この間、問役・兵具当・大和横目など那覇駐在の薩摩の在番奉行に関わる職、那覇筆者・那覇系正・那覇惣与頭など那覇に特徴的な職、首里系士族と共通する同クラスの職などを勤める。) ↓ 親見世・御船手・砂糖座・仕上世座などの大筆者・大屋子を勤める。 ↓ 那覇系士族の最高職=御物城に就任[→脇地頭(一村の領主)へ] |
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〈参考文献〉 沖縄県教育庁文化課『(沖縄県文化財調査報告書第90集)沖縄の家譜』沖縄県教育委員会、1989年。 田名真之「首里・那覇・泊系家譜について」『沖縄近世史の諸相』ひるぎ社、1992年。 田名真之「琉球家譜の成立と門中」『歴史学研究』743、2000年。 *本サイトにおける全てのコンテンツの無断転載を禁止します。(Copyright©,
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